? Another B.J.Cup Stage #01:Alternative
Another B.J.Cup #01:Alternative

結果発表

・得点ソート順位
Rank Title / Name Genre Imp Scr Ave
01 music / deck the music Imitation Sampling House(click house/micro house) 20 54 2.70
02 グロウ / ume emo 15 39 2.60
03 So Yummy / Dachs(mov:Miatis) FRESH BREAKS POP 15 36 2.40
04 Pain Continues / q/stol Math Rock 16 32 2.00
04 essence / スマブラ BeetsDub 16 32 2.00
06 Native Esteemed Geoscience And Terrible Infection Vestige of Education / scytheleg EXPERIMENTAL BREAKCORE 14 31 2.21
07 ギャングジャンク / SM-NX CUT TRIP 15 30 2.00
08 Potentia Abnorma / Neun_jack Raggatek 11 25 2.27
09 Scene Of August / Yoshitoshi Abo EXPERIMENTAL DUB 13 25 1.92
10 Eventyrland / ドルフィン Alternative Trance 12 22 1.83
11 Tek repeater / kyan Mechanic Rap 10 14 1.40

・アベレージソート順位
Rank Title / Name Genre Imp Scr Ave
01 music / deck the music Imitation Sampling House(click house/micro house) 20 54 2.70
02 グロウ / ume emo 15 39 2.60
03 So Yummy / Dachs(mov:Miatis) FRESH BREAKS POP 15 36 2.40
04 Potentia Abnorma / Neun_jack Raggatek 11 25 2.27
05 Native Esteemed Geoscience And Terrible Infection Vestige of Education / scytheleg EXPERIMENTAL BREAKCORE 14 31 2.21
06 Pain Continues / q/stol Math Rock 16 32 2.00
06 essence / スマブラ BeetsDub 16 32 2.00
06 ギャングジャンク / SM-NX CUT TRIP 15 30 2.00
09 Scene Of August / Yoshitoshi Abo EXPERIMENTAL DUB 13 25 1.92
10 Eventyrland / ドルフィン Alternative Trance 12 22 1.83
11 Tek repeater / kyan Mechanic Rap 10 14 1.40

 
優勝は、得点・アベレージ共に、deck the musicさんのmusicでした!おめでとうございます!

各曲簡易レビュー

01 [Math Rock] Pain Continues / q/stol

Total Impression:16 Score:32(4th) Average:2.00(6th)

Math Rockはプログレッシブ・ロックから派生した、
変則リズムとメロディが特徴的なジャンルです。
比較的最近のロキノン系アーティストに近い雰囲気を発する、珠玉の逸品。
冒頭から非常に特徴的な変拍子(9/8?)にグッと引き込まれます。
PVのようなインパクト抜群のBGAと相成り、退廃的な気分にさせてくれます。
個人的には「答えはまだない」のところとか好きです。


02 [Raggatek]Potentia Abnorma / Neun_jack

Total Impression:11 Score:25(8th) Average:2.27(4th)

Raggatekとは、レゲエ調の下地にHardtekの攻撃的な曲調を重ねた、
「かえでのかたちをしたはっぱ」的イメージを持つジャンルです。
視覚的効果に力を入れており、オートプレイで眺めているだけでも
非常に楽しいです。
Hardtekを得意とする氏でも、Ragga系の楽曲は記憶に無いので
未踏ジャンルの開拓を目指したのかなと思います。その姿勢大好き。

03 [BeetsDub] essence / スマブラ

Total Impression:16 Score:32(4th) Average:2.00(6th)

BeatsDubとは、Breakbeats Dubstepの意。ドラムンベースとダブステップの
ハイブリッドジャンルです。
「scamp氏っぽい作品」と説明文にありますが、scamp氏本人によると
「LU氏を真似た自分の作品」とのこと。
そのため、音使いは普段通りですが、曲調はLU氏の得意とするJUMP UPに
近いものになっています。ベリハ判定も相まって譜面もやりごたえ抜群。


04 [Alternative Trance] Eventyrland / ドルフィン

Total Impression:12 Score:22(10th) Average:1.83(10th)

Alternative Trance(Waltz Trance)は創作ジャンルです。通常のTranceと異なり
「3/4拍子である」「BPM150を超えている」という特徴があります。
寂静的メロディに加え、中盤付近に現れる笛の音が、どことなくエスニックな
雰囲気を醸し出しています。
個人的には、落ち着いた雰囲気のピアノソロになる冒頭や中盤が好きです。



05 [Mechanic Rap] Tek repeater / kyan

Total Impression:10 Score:14(11th) Average:1.40(11th)

Mechanic Rapは創作ジャンルです。HipHopの技法である、韻を踏んだ
畳み掛ける歌唱(Rap)を、機械音声で表現しているという特徴があります。
譜面の縦連打や、どことなくハウス調のBGMが哀愁を誘います。





06 [emo] グロウ / ume

Total Impression:15 Score:29(2nd) Average:2.60(2nd)

emoとは、ハードコアパンクから派生した、より激情系な雰囲気の
メロディや歌詞が特徴のジャンルです。
比較的ゆったりなBPMでありながら、心身に訴えてくるギターメロディと
ツインボーカルによって、これぞAlternative Rockらしさを
引き出しています。
何よりBGAの子がくっそかわいいのがいいですね。ええもう。


07 [EXPERIMENTAL BREAKCORE] Native Esteemed Geoscience And Terrible Infection Vestige of Education / scytheleg

Total Impression:14 Score:31(6th) Average:2.21(5th)

Experimental Breakcoreは創作ジャンルです。通常のブレイクコアとは
異なり、比較的低速かつシンフォニックな曲調を使用しています。
BPMが遅いとはいえ攻撃的なブレイクビーツは健在で、
複数の弦楽器と組み合わさって退廃的な雰囲気を作り出しています。
一枚絵も、シンプルながら曲調に合っていて素敵。



08 [Imitation Sampling House(click house/micro house)] music / deck the music

Total Impression:20 Score:54(1st) Average:2.70(1st)

Click Houseとは、様々な楽曲のサンプリングを細かく分解し、
バッキングのベースやリズムと組み合わせハウスとして再構築する技法です。
実は定義がかなり曖昧で、それ故に様々な解釈ができるということもあり
意外なジャンルが出てきたなーと思いました。
冒頭から続く声ネタに加え、終盤にかけてのサンプリングピアノのラッシュは
圧巻です。


09 [CUT TRIP] ギャングジャンク / SM-NX

Total Impression:15 Score:30(7th) Average:2.00(6th)

Cut Tripは創作ジャンルです。曲調から察するに、ドラッギーな
サンプリングミュージックといったところでしょうか。 
一つ一つのキー音がかなり強烈な音なのもあって、譜面の説得力は
ピカイチ。特に随所に存在するロングノートの扱いが見事です。




10 [FRESH BREAKS POP] So Yummy / Dachs(mov:Miatis)

Total Impression:15 Score:36(3rd) Average:2.40(3rd)

Fresh Breaks Popは創作ジャンルです。曲調というよりも
むしろ楽曲のテーマにそって付けられたジャンルと思われます。 
高速BPMに引きずられるように、目まぐるしく変化する曲調と
BGAのリンゴが非常に印象的です。楽しさ溢れ出てます。

──どのあたりがAlternativeなんでしょう? 

>「一般的にAlternativeな曲というとアンダーグラウンド寄りでディ
…省略されました、すべて見るにはここをクリック
──なるほど!つまりアンニュイなAlternativeに対するAlternativeってことですね!
>「えっ、アッハイそんな感じです」

11 [EXPERIMENTAL DUB] Scene Of August / Yoshitoshi Abo

Total Impression:13 Score:25(9th) Average:1.92(9th)

Experimental Dubは創作ジャンル…ではなく、60~70年代に発生した、
前衛的かつ左派的なエレクトロニカ・サウンドがこれにあたります。
ジャンルの説明文からも判るように、決まった形は存在せず、
そのくせ同種のジャンルも不気味な謎めいた雰囲気のものがほとんどです。
つかみどころのない不気味さはこの作品からもひしひしと感じられ、
Alternativeを冠する本イベントでもすさまじい異彩を放っています。すごい。


総評

というわけで改めてお疲れ様ででした!主催のscythelegことかまたりです。
約7年ぶりの復活ということになりましたB.J.Cup、いかがでしたでしょうか。

<開催の経緯>

前回(B.J.Cup 8th stage)の環境と比較してみても、既に界隈の流れは大きく変化してしまっていると言わざるを得ません。個人サイトでのBMS公開は大幅に減少し、あの当時以上にBMSイベント依存のコミュニティになっています。
(別に悪いと言ってるわけじゃないですが、いやあ、時代変わったな…って正直思います)
このイベントの母体であったBMS Journalは既に消滅してしまいましたが、半ば強引な形でイベントだけを復活させたのには理由があります。

昨年のイベント一覧を見て、なにか思うところはないでしょうか。
……ちゃんと曲に対してお題のあるイベント少なすぎませんかってことです。
ざっと目を通しただけでも、「RETRO BMS」「NOISE SPHERE」「100notesBMS」「TRIDENT」の4つしかありません。レトロと100notesは若干毛色が違うので、実質2つでしょうか。十数個あるイベントの中でこれです。

そもそもかつてのイベント、それも無名戦等の年度イベントが恒例化する以前は、曲やジャンルに対し何らかの制約が付いているものの方が多数派でした。夏っぽい楽曲限定とかヒップホップ限定とか女の子向けBMS限定とか、そんな制約の中で書き下ろした楽曲がたくさん生まれていたあの時代です。
実際、イベントのお題が公開されてから開催するまでの間、どんなBMSが登場するのかワクワクしながら待っていたものです。作者側に転向し、出されるお題に対して喰らいつくも、結局力及ばず悔しい思いをしたこともあります。

確かに、お題のない、自由な楽曲を登録できる、いわゆるノンジャンルなイベントというのは必要だと思っています。自分が一番やりたいことに対して、ストレートに表現したものをBMSとして提供できる環境…これは絶対に必要でしょう。
でも最近になって、明らかな違和感を抱くようになってきました。

なんかワクワクしなくなったんですね…イベントに対して。
「BMS作るのが間に合ってとりあえず出せたー、満足だーわーい」で終わってしまってる感があるんです。投稿されてくる他のBMSも、(この言い方は非常に失礼ではありますが)どこか手垢にまみれた、無難な作品がある、そんな印象しか抱かなくなってきました。
ちょっと前に話題に上った、「アルバム曲をBMSカットしただけ」な楽曲に対する反発も、この辺りに起因しているのかもしれません。
当然それらのイベントに、(たとえ既存曲であっても)毎回全力投球で挑んで来られる作者様もたくさんいることはわかっているのですが、自分が得意ジャンルの曲・好きなジャンルの曲、そればっかりリリースされるようになってしまったら…それは陳腐化につながります。新曲を出しても「××××2」とか言われたらどう思います?つまり前の曲のインパクトを超えられてないってことですよ…

真の意味で「どんな楽曲が登録されるかわからない、曲の雰囲気しか予想できない」事についての話題力も馬鹿にはできない。お題付きのイベントの存在も、無くてはならない存在であると感じています。それこそ「GENRE-SHUFFLE」に代表される、BMS作者に対する無茶振りが発生しうるなら、プレイヤーの期待も高まるんじゃないかって話です。
ほとんどの作者が挫折した結果、1曲しか登録されなかったイベントも…その…あったりしますが、お題に対し果敢に挑戦するという姿勢は失ってはならない、私はそう思います。

ならば、だれでも参加可能であり、かつ最もお題に対して柔軟に対応できるイベントはとなると、やはりBJCupが最適任であると思いました。
前述の通り、母体であるBMS Journalの存在が大きく、切り離すのはかなりの葛藤があったのですが…正直、現状の私がポータルサイトを管理できるような余裕は全く無いため、名前だけを拝借するような形となってしまいました。
もしBJの復活を楽しみにしていた方がいらっしゃったら、本当に申し訳ないです。

<イベントについて>

当イベントの記念すべき1回目は、「Alternative」としました。

 鎌「トップ画像のイメージとしては『エ●ァ初○機のように見える、片目の潰れたロボット頭部』をかなり暗めの色調でお願いします!」
 石「えぇ…!?」

と言ったコンセプトからも読み取れるように、某第3新東京市をイメージしたテーマです。戦國~甲午の乱~の総評でもちょっと触れていますが、今年はあの年です。はい。
トップ画像の効果もあったのか、全体的にシリアスな楽曲も多く集まり、主催としても非常に嬉しかったです。
ストレートにAlternative Rockで攻める作者さんもいれば、既存ジャンルを複数組み合わせてAlternativeを表現した方、自分自身にAlternativeした方などなど、多種多様な解釈で会場を沸かせてくださいました。ありがとうございます。
作品数こそあまり振るわなかったものの、それでも一昔前の小規模イベント程度にはなったかな、と思います。まあおそらくは時期の問題が一番大きいんですが…そこについては次回に活かせれば、と思います。

作品が少なかったこともあって、皆さん比較的濃密なインプレを残しているのも印象的でした。
インプレのデフォルト文を、今回試験的に「ヤバい!!」にしてみたのですが、デフォルト分のまま使われているケースも極小数だったので、各作品を濃密に堪能してもらえたのでしょうか。それはそれで嬉しいですが…もっと使っていいのよ?
別に1ptの「ヤバい!!」があってもいいじゃないですか、貴重な得点ですよ?インプレすることが大事なんです。

<今後の展開>

今回のBJCupの盛り上がり具合を見て、「厳しいルールで縛られた敷居の高いイベント」が受け入れられるかどうかを判断しようと思っていましたが… 外的要因により今回のような微妙な結果となってしまった感が否めないため、ひとまず#02については開催する運びでいきたいと思っています。
従来のB.J.Cupのように、次にテーマとして定めるジャンルは、従来の習慣に従って人気投票で決めようと思っていますので、「こんなジャンルでやって欲しい!」という希望をお持ちでしたらどしどし主催の方に申し付けてください。
近い開催はまだ未定ですが、来年辺り?開催が近づいてきましたら諸々の準備を始めますので、それまでwktkして待っててくださいね!

なお、一応公式にBMS Journalの看板を受け取っていることもあって、BJC以外のイベントについても、当会場で実施可能です。BJ主体のイベントでもいいですし、新たなイベント企画の会場として使って頂いても構いません。
ちょっと前に話題に上っていた「Hyper Remix」なども実施可能…なのですが、時期を見る必要もあるので私はそこまで積極的に動きません。主催やりたい!って方がいましたら最大限のバックアップはしますので、ぜひぜひ声をかけてください。裏方のほうがおれ好きですし。

<おわりに>

当イベントが終了してから1週間経過しましたので、全曲フルパッケージを更新しております。イベント中に追加された差分等をすべて適用したものですので、更新が面倒という方はこれを適用して最新化しちゃいましょう。もちろん新規ダウンロードも歓迎です。
最後になりましたが、今回のB.J.Cupにご協力くださいました、Yamajet氏、石王マサト氏、FALL氏、および参加者の皆様方、本当にありがとうございました!この場を借りてお礼を申し上げます。
それでは、また次回のイベントでお会いしましょう!

ここから先はチラシの裏ですので、見つけた方は適当に読み流してください。

本イベントは、中堅から熟練の作者をターゲットとして開催されたイベントでもありました。
そのために、直前のイベントであった無名戦・音弾遊戯との間に1ヶ月の準備期間を置き、曲の構想をいろいろと巡らせてから盛り上げてほしい、そう考えていました。

なので、その期間をすべて別のイベントとして被せてきたノンジャンル3については、失望の念を禁じ得ません。
比較的難しいお題にしたのも、各作者様方の多様な解釈でバリエーションを広げたかったからであり、それが一朝一夕でできるようなものではないことも重々承知しておりました。そのための準備期間です。
おそらくノンジャンル3の主催の方はそのことについて理解されていなかったと思います。こちらとしても初の試みであり、ノンジャンル3側も初主催だった(らしい)ということもあるため、無理もないでしょう。問題はそこではありません。
明らかにこちらの後追いでイベントを企画・開催していたのにもかかわらず、その開催時期前後のイベント主催に対し何の連絡や相談も行わなかったのはなぜですか?

BJCupの告知が出た後になって、作者側に対しイベントの企画を仄めかす発言をしていたことは存じています。その開催理由を深く問うつもりはありません。
しかし、私は「BJCupを潰された」と感じました。ただでさえ難しいテーマの準備期間に用意したはずの1ヶ月を別のイベントの開催期間として消費され、挙句評価期間の延長によりこちらの登録期間までイベント期間とした事、悪意があるとしか思えません。
評価期間を延長することについては妥当だろうと思いますが、それに関しての本イベントへの連絡は当然の如く一切ありませんでした。
あらかじめ連絡があったのであれば、こちらも日程をずらしたり、極力邪魔にならないように調整していたと思います。

もう一度言います。私は「BJCupを潰された」と感じました。
ノンジャンル3開催によって、BJCupを目指して曲を作っていた方々が何人かそちらに流れてしまったこと、両方に出ようとして結局時間が足りずに断念した方が何人もいること、そして何より(これは自惚れかもしれませんが)BJCupの注目度を大幅に低下させたこと。これを妨害と言わずして何と呼べばいいのか。

つい先日、ノンジャンル3の総評が公開されましたが、文面にはBJCupに関する言及はありませんでした。私はこれがノンジャンル3主催の意思表示であると受け取りました。

反省する気はないと。そうですね?

総評にて、少しでもこちらを案じてくれていたのであれば、この文章は破棄するつもりでしたが、上記のような事情もあり、ここに記載させていただきます。
いろいろなイベントを立てることについては大歓迎ですが、人として最低限のマナーは守らないと要らぬ軋轢を生みます。皆様もご注意ください。